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楯籠
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たてこも
ふりがな文庫
“
楯籠
(
たてこも
)” の例文
などと云いふらし、幾日かをわざと過して、一ノ谷に
楯籠
(
たてこも
)
っている平家方の全神経を、まず不安と迷いに疲らせた。
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鬼髯
(
おにひげ
)
が徒党を組んで左右へ立ち別かれ、眼の玉が
金壺
(
かなつぼ
)
の内ぐるわに
楯籠
(
たてこも
)
り、
眉
(
まゆ
)
が八文字に陣を取り、
唇
(
くちびる
)
が
大土堤
(
おおどて
)
を厚く築いた体、それに
身長
(
みのたけ
)
が
櫓
(
やぐら
)
の真似して
武蔵野
(新字新仮名)
/
山田美妙
(著)
自分の一門はすべて第二の「千本桜」の方に
楯籠
(
たてこも
)
ってしまったのであるという噂が専ら伝えられた。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
夜に入ってからお計らいなさりませ、さらずば一度北国へお下りなされ、城に
楯籠
(
たてこも
)
って国々の味方をお集めなさりませと、そう云われて常陸介も
拠
(
よ
)
んどころなく、東寺を西へ、向うの明神へかゝり
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
館へ、
楯籠
(
たてこも
)
ったら、こっちの負けだ。それよりも、おれは、豊田の百姓や
郷
(
さと
)
の民が、奴らに、放火されたり、
掠奪
(
りゃくだつ
)
されて、逃げまどうのを、見てはいられない。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
川上一派が
猿若町
(
さるわかまち
)
の市村座に
楯籠
(
たてこも
)
って、まず得意の「板垣君遭難実記」を上演し、つづいて熊本
神風連
(
じんぷうれん
)
騒動の「ダンナハイケナイワタシハテキズ」を上演した頃には、その評判がいよいよ高くなって
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
加勢して、共にそこへ
楯籠
(
たてこも
)
ろうとして来たのに、当の桑山隊は、中川隊の全滅もよそに、持場を捨てて、早くも落ちて行ったとある。何たる
醜態
(
しゅうたい
)
、何たる心事。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
楯
漢検準1級
部首:⽊
13画
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
“楯”で始まる語句
楯
楯突
楯無
楯岡
楯形
楯列
楯並
楯縫
楯囲
楯彦