業畜ごうちく)” の例文
業畜ごうちく、心に従はぬは許して置く、くろがねむろに入れられながら、毛筋けすじほどの隙間すきまから、言語道断の不埒ふらちを働く、憎い女、さあ、男をいつて一所いっしょに死ね……えゝ、言はぬかうだ。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
業畜ごうちく、急々に退き居ろう。」
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
男をしたふ女の心はいつも男の居所いどころぢやはやく、口をあけて、さあ、かぬか、えゝ、業畜ごうちく
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
暑さの取着とッつきの晩方頃で、いつものように遊びに行って、人が天窓あたまでてやったものを、業畜ごうちく悪巫山戯わるふざけをして、キッキッと歯をいて、引掻ひっかきそうな剣幕をするから、吃驚びっくりして飛退とびのこうとすると
化鳥 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)