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すうき
ふりがな文庫
“
枢機
(
すうき
)” の例文
「上天文に通じ、下地理を
暁
(
さと
)
り、謀略は管仲、
楽毅
(
がっき
)
に劣らず、
枢機
(
すうき
)
の才は孫子、呉子にも並ぶ者といっても過言ではないでしょう」
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ペンクは名実共にゲハイムラートであって、時々カイザーから呼立てられてドイツの領土国策の
枢機
(
すうき
)
に参与していたようである。
ベルリン大学
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
武家の統領、最高貴人、将軍家吉宗、家重、家治、三代に歴仕し
枢機
(
すうき
)
に参じ、いつも中央にいた人物だけに、何んともいわれない品位があった。
血煙天明陣
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
各〻家をたて、武智麻呂を南家、房前を北家、宇合を式家、麻呂を京家と称し、各〻
枢機
(
すうき
)
に参じていた。
道鏡
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
と会社の
枢機
(
すうき
)
らしいことに触れる。そのくせ仕事は些っとも分らない。僕は何も事情を知らなかったものだから、社長令息が
苦手
(
にがて
)
にしている硬骨漢原口君と別懇になってしまった。
村一番早慶戦
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
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畢竟
(
ひっきょう
)
ずるに剣術使いで、天下の
枢機
(
すうき
)
を託すべき男ではない——また勝は一代の学者であるという評判に対して、なアにあれは正式の学問をした男ではない、いわば草双紙の通人だと。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
自分はもう一年の事で、K君と共に
枢機
(
すうき
)
に参する権利を失うところであった。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
老齢六十五、何十年来藩政をみて、また天下の
枢機
(
すうき
)
にも参じ、いま
致仕
(
ちし
)
して、
閑
(
かん
)
にあってもなお、かれはしみじみそう
喞
(
かこ
)
たずにはいられない。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ああいう方が廟堂に立ち、政治をとってくだされたなら、日本の国も救われるのだが、そういう事も出来ないかして、いまだに
枢機
(
すうき
)
に列せられない。
銅銭会事変
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
彼はそのまま陣中僧として、尊氏のために犬馬の労をとり、後、室町幕府成立の日にいたッては、その
枢機
(
すうき
)
にまで参加した。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「や。これはいかん。節堂は軍の機密を議するところで、
枢機
(
すうき
)
に
参
(
さん
)
ずる高官のほか立入りならぬところと聞いておる。えらいところへ迷い込んだもの」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鎌倉の
枢機
(
すうき
)
で
咡
(
ささや
)
かれたその一言が、いまでも彼には、
鉛
(
なまり
)
を呑んで帰ったように、心を重くしていたのだった。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いかに道誉が、日ごろ、高時のふところ深くに住み、柳営を中心とする
枢機
(
すうき
)
のうごきだの、重臣一人一人の人物観などにも、常に眼をくばっているかが推し量れる。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その座に、高時はみえないが、すでに政所には、評定所衆とよばれる
枢機
(
すうき
)
の重臣たちがそろっていた。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
弟の
董旻
(
とうびん
)
に、御林軍の兵権を
統
(
す
)
べさせ、兄の子の
董璜
(
とうこう
)
を
侍中
(
じちゅう
)
として、宮中の
枢機
(
すうき
)
にすえてある。
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
秀吉はあれ以来、京都へ上って、中央の
枢機
(
すうき
)
で大いにうごいている。また、山城の
宝寺
(
たからでら
)
の城をも大改築にかかっているなど、勝家の耳には毒のような取り沙汰が、
頻々
(
ひんぴん
)
、聞えて来たからであった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“枢機”の意味
《名詞》
枢機(すうき)
物事の肝要な所。かなめ。要点。枢要。「枢」は「くるる(開き戸の回転軸)」、「機」は「弩の引き金」の意。
重要な政務。
(出典:Wiktionary)
枢
常用漢字
中学
部首:⽊
8画
機
常用漢字
小4
部首:⽊
16画
“枢”で始まる語句
枢
枢要
枢密院
枢軸
枢戸
枢軸国側
枢密顧問
枢密
枢廟
枢星