本名ほんめい)” の例文
其事そのことこの虎髯ひげがおはなしもうすのが順當じゆんたうでせう。』と不意ふゐ室内しつない飛込とびこんでたのは、れい磊落らいらくなる虎髯大尉こぜんたいゐ本名ほんめい轟大尉とゞろきたいゐであつた。
おまけに巻末の一覧表には主人公たる僕は勿論、作中の人物の本名ほんめい仮名かめいをずらりと並べろと云ふのである。それだけは御免ごめんかうむらざるを得ない。——
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
虎髯大尉こぜんたいゐ本名ほんめい轟大尉とゞろきたいゐであつた。『だく。』とこたえたまゝ、ひるがへして前甲板ぜんかんぱんかたはしつた。