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暢達
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ちょうたつ
ふりがな文庫
“
暢達
(
ちょうたつ
)” の例文
俺は久し振りに運動したので心神の
暢達
(
ちょうたつ
)
をおぼえ、湖畔の石に腰を掛けて浮ヶ島の方を眺めていると、一艘のボートが湖上を
漕弋
(
そうよく
)
して来た。
湖畔
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
それと同じように、彼を駭かしたものは瑠璃子夫人の
暢達
(
ちょうたつ
)
な
仏蘭西
(
フランス
)
語であった。仏法出の法学士である信一郎は、可なり会話にも自信があった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
極めて軽妙に文章の真実らしさを
調
(
ととの
)
えることもでき、
従而
(
したがって
)
言おうとする内容を極めて
暢達
(
ちょうたつ
)
に述べとおすこともでき
文章の一形式
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
行文
(
こうぶん
)
の
暢達
(
ちょうたつ
)
と、其れ等に依って生き生きと表現されて居る人間の肉欲生活の葛藤とにあるのだろうと思う。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
何によらず
見処
(
みどころ
)
のある骨董を、好きならば手にして楽しむ方が、
暢達
(
ちょうたつ
)
した料簡というものだ。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
暢達
(
ちょうたつ
)
、流るゝが如きものがあった。僕はこんなに緊張した菊太郎君を見たことがなかった。
勝ち運負け運
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
ドイツ人らしい融通のきかない堅さから救われて、
暢達
(
ちょうたつ
)
な、情緒豊かな歌い手だ。表現の内容的な良さはヒュッシュに及ばないが、『詩人の恋』一曲だけでも存在価値のある人だと思う。
名曲決定盤
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
、
野村長一
(著)
故に人の干渉を
恃
(
たの
)
み人の束縛を受るの人民は、なほ
窖養
(
こうよう
)
の花、盆栽の樹のその天性の香色を放ち、その
天稟
(
てんぴん
)
十分の枝葉を繁茂
暢達
(
ちょうたつ
)
せしむること能はずして、
遽
(
にわ
)
かにこれを見れば美なるが如きも
『東洋自由新聞』第一号社説
(新字旧仮名)
/
中江兆民
(著)
暢達
(
ちょうたつ
)
の文人だけに運筆は
疾
(
はや
)
かった。ただ難かしくなるまいなるまいとたえず用心した。いかにして愚劣なものを書くべきかと努力した観があった。それはこういう思いきり洒落のめした物語であった。
仇討たれ戯作
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「お手紙なら、
此方
(
こちら
)
にお預りしてありますのよ。」と、云いながら、薄桃色の
瀟洒
(
しょうしゃ
)
な封筒の手紙を差し出した。
暢達
(
ちょうたつ
)
な女文字が、半ば血迷っている信一郎の眼にも美しく映った。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
“暢達”の意味
《名詞》
のびのびしているさま。
(出典:Wiktionary)
暢
漢検準1級
部首:⽇
14画
達
常用漢字
小4
部首:⾡
12画
“暢”で始まる語句
暢気
暢
暢氣
暢々
暢気者
暢然
暢気坊
暢気相
暢気千万
暢意