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明確
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はつきり
ふりがな文庫
“
明確
(
はつきり
)” の例文
「まだ御
移
(
うつ
)
りにならないんで御座いますか」女の言葉は
明確
(
はつきり
)
してゐる。普通の様に
後
(
あと
)
を
濁
(
にご
)
さない。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
看護婦さんは行儀の正しい無口な女で、物を言へば薄い銀線の触れ合ふ様な
清
(
す
)
んだ声で
明確
(
はつきり
)
と語尾を言ふ。感情を顔に出さずに意志の堅固さうな所は山口県生れの女などによく見る型である。
産褥の記
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「御存じなの」と云ひながら、
二重瞼
(
ふたへまぶち
)
を
細目
(
ほそめ
)
にして、男の
顔
(
かほ
)
を見た。三四郎を遠くに置いて、却つて遠くにゐるのを
気遣
(
きづか
)
い
過
(
す
)
ぎた
眼付
(
めつき
)
である。其癖
眉
(
まゆ
)
丈は
明確
(
はつきり
)
落ちついてゐる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
秋晴と云つて、此頃は東京の
空
(
そら
)
も
田舎
(
いなか
)
の様に深く見える。かう云ふ
空
(
そら
)
の
下
(
した
)
に
生
(
い
)
きてゐると思ふ丈でも
頭
(
あたま
)
は
明確
(
はつきり
)
する。
其上
(
そのうへ
)
野へ
出
(
で
)
れば申し分はない。気が
暢
(
の
)
び/\して
魂
(
たましい
)
が
大空
(
おほそら
)
程の
大
(
おほ
)
きさになる。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
明
常用漢字
小2
部首:⽇
8画
確
常用漢字
小5
部首:⽯
15画
“明”で始まる語句
明
明日
明瞭
明後日
明石
明晰
明朝
明白
明星
明方