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斯樣
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こん
ふりがな文庫
“
斯樣
(
こん
)” の例文
新字:
斯様
「夏は好いだらうね。
斯樣
(
こん
)
なところへ一月ばかりも來て居たいね。」と互に言ひ合つた。天城の山麓だけあつて、寒いことも寒い。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
隨いて行つた娘は
斯樣
(
こん
)
なことを言つて學校の方に居る子供の噂さで持切つて居ました。昨日學校の教場で家のものの姿が見えなく成つたと言つて泣いたといふ話などもして笑ひました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「
斯樣
(
こん
)
な宿ぢや解らないサ。」とK君は笑つた。「料理屋へでも行つて
飮食
(
のみくひ
)
して見なけりや——僕はよく
左樣
(
さう
)
思ふよ、其土地土地の色は
彼樣
(
あゝ
)
いふ場所へ行つて見ると、一番よく出てる。」
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
生徒
(
せいと
)
は
知
(
し
)
らない
人
(
ひと
)
から
斯樣
(
こん
)
なことを
言
(
い
)
はれたものですから、そのお
婆
(
ばあ
)
さんをよく
見
(
み
)
ましたら、
右
(
みぎ
)
の
手
(
て
)
には
山
(
やま
)
からでも
伐
(
き
)
つて
來
(
き
)
たやうな
細
(
ほそ
)
い
木
(
き
)
の
杖
(
つえ
)
をついて、
左
(
ひだり
)
の
手
(
て
)
には
籠
(
かご
)
を
提
(
さ
)
げて
居
(
ゐ
)
ました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
まあ、
斯樣
(
こん
)
なかじかんだ
手
(
て
)
をして、よく
寒
(
さむ
)
くありませんね。そのかはり、お
前
(
まへ
)
さんが
遠路
(
とほみち
)
を
通
(
かよ
)
ふものですから、
丈夫
(
ぢやうぶ
)
さうに
成
(
な
)
りましたよ。
御覽
(
ごらん
)
、お
前
(
まへ
)
さんの
頬
(
ほゝ
)
ぺたの
色
(
いろ
)
の
好
(
よ
)
くなつて
來
(
き
)
たこと。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
K君は私の方を見て
斯樣
(
こん
)
なことを言出した。
伊豆の旅
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
斯
漢検準1級
部首:⽄
12画
樣
部首:⽊
15画
“斯樣”で始まる語句
斯樣々々