トップ
>
掻摘
>
かいつま
ふりがな文庫
“
掻摘
(
かいつま
)” の例文
出発前数日、文壇の知人が催おした送別会の
卓上演説
(
テーブルスピイチ
)
は極めて抽象的であったが抱負の一端が現れておる。その要旨を
掻摘
(
かいつま
)
むとこうである。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
その要点を
掻摘
(
かいつま
)
んでいえば、次のごとくである。人間は原始時代には皆、今日の野蛮人や多くの猿類のごとくに小さな団体を造って相戦うていた。
人間生活の矛盾
(新字新仮名)
/
丘浅次郎
(著)
挫
(
くじ
)
きし者と見え彼れ何も彼も白状したり其大要を
掻摘
(
かいつま
)
めば彼れは久しく藻西太郎と共々に飾物の職人を勤めしだけ太郎の伯父なる梅五郎老人とも
何時
(
いつ
)
頃よりか懇意に成りたり
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
紛々たる人の
噂
(
うわさ
)
は滅多に
宛
(
あて
)
になら
坂
(
ざか
)
や
児手柏
(
このでがしわ
)
の
上露
(
うわつゆ
)
よりももろいものと
旁付
(
かたづけ
)
て置いて、さて正味の
確実
(
たしか
)
なところを
掻摘
(
かいつま
)
んで
誌
(
しる
)
せば、
産
(
うまれ
)
は
東京
(
とうけい
)
で、水道の水臭い士族の
一人
(
かたわれ
)
だと履歴書を見た者の
噺
(
はな
)
し
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
要旨を
掻摘
(
かいつま
)
むと、およそ弁論の雄というは無用の
饒舌
(
じょうぜつ
)
を弄する
謂
(
いい
)
ではない、鴎外は無用の雑談冗弁をこそ好まないが、かつてザクセンの建築学会で日本家屋論を講演した事がある
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
▼ もっと見る
当時の二葉亭の説を簡単に
掻摘
(
かいつま
)
むと、善といい悪というは精神の健全不健全の
謂
(
いい
)
で、いわゆる敗徳者、堕落者、悪人、罪人等は皆精神の欠陥を有する病人である、その根本の病因を
医
(
いや
)
さないで訓誡
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
掻
漢検準1級
部首:⼿
11画
摘
常用漢字
中学
部首:⼿
14画
“掻”で始まる語句
掻
掻巻
掻込
掻合
掻廻
掻消
掻口説
掻取
掻分
掻乱