“折革包”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おりかばん66.7%
をりかばん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女中が脱いである洋服の上着と折革包おりかばんとを持ち、立ちかけた京葉に、「三階のすぐ突当り。」と教えているところであった。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
むこうの方から頭髪を振乱した男が折革包おりかばんをぶら下げたり新聞雑誌を抱えたりして歩いて来るのを見ると、横町へ曲ったり電柱のかげにかくれたりしていた。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
をとこ道子みちこくちからまかせになにふのかといふやうなかほをして、ウム/\と頷付うなづきながら、おもさうな折革包をりかばんみぎひだりちかへつゝ、かれてはしをわたつた。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
と言ひ乍ら山田は渋々しぶ/″\二重まはしを脱いだ。下にはまがひの大島がすりの羽織と綿入わたいれとを揃へて着て居る。美奈子は挨拶もせずに下へりて行つた。執達吏は折革包をりかばんから書類と矢立やたてとを出した。
執達吏 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)