“折革鞄”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おりかばん75.0%
ポオトフォリオ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
折革鞄おりかばんを抱え込んだ、どこかの中小僧らしいのが、隣合った田舎の親仁おやじに、尻上りに弁じたのである。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しゃ横縞よこじまはかま突張つっぱらかして、折革鞄おりかばんわきに、きちんと咽喉のどもとをしめた浅葱あさぎの襟を扇であおぐと、しゃりしゃりと鳴る薄羽織の五紋が立派さね。——この紋が御見識だ。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
重荷に小附の折革鞄ポオトフォリオ、慾張って挟んだ書物の、背のクロオスの文字が、伯林ベルリンの、星の光はかくぞとて、きらきら異彩を放つのを、瓢箪ひょうたん式に膝に引着け、あの右角の、三等待合の入口を
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)