“手提革鞄”の読み方と例文
読み方割合
てさげかばん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから御待遠様それでは出かけましょうと云うから出かけた。我輩は手提革鞄てさげかばんの中へ雑物を押し込んですこぶる重いやつをさげてしかも左の手には蝙蝠こうもりとステッキを二本携えている。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「さあ食堂へ行こう」と宗近君が隣りの車室で米沢絣よねざわがすりえりを掻き合せる。背広の甲野さんは、ひょろ長く立ち上がった。通り道に転がっている手提革鞄てさげかばんまたいだ時、甲野さんは振り返って
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)