“手提洋燈”の読み方と例文
読み方割合
てさげランプ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人はしきりに手提洋燈てさげランプをさしつけて、先づ丑松の顔を調べ、身の周囲まはりを調べ、それから闇をうかゞふやうにして見て、さて丑松からまた/\父の呼声のしたことを聞取つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
斯ういふ訳さ——僕が手提洋燈てさげランプを持つて、校舎の外を一廻りして、あの運動場の木馬のところまで行くと、誰か斯う僕を呼ぶやうな声がした。見れば君、誰も居ないぢやないか。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『瀬川君はすこし奈何どうかしてるんでせうよ。まあ、僕に言はせると、何か神経の作用なんですねえ——かく、それでは一寸待つて下さい。僕が今、手提洋燈てさげランプけますから。』
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)