打附うちつ)” の例文
ナニ板の古いのがありましたからチヨイと足を打附うちつけて置いたので。「成程なるほど早桶はやをけ大分だいぶいのがあつたね。金「ナニこれ沢庵樽たくあんだるで。 ...
黄金餅 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
しそうなればもう叔母のゆるしを受けたも同前……チョッいっ打附うちつけに……」ト思ッた事は屡々しばしば有ッたが
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
鍛冶屋かぢやの男が重い鉄槌てつゝちに力をこめて、カンカンと赤い火花をとほりに散らしてると、其隣そのとなりには建前たてまへをしたばかりの屋根の上に大工が二三人しきりに釘を打附うちつけてた。
父の墓 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
全くこの節の新築には、軒にもひさしにも寄寓の場所がないから、こんなことをするのだと思った。それで最初に先ず鳩の箱の半分ほどなものを、東側の壁の上へずらりと並べて打附うちつけてやった。
と云いながら打附うちつけると、若草は病に疲れて居りますから其の儘コロ/\と敷松葉の上に転がったが、また松ヶ枝につかまって漸く起き上り、石を持ってまたうちつけて伊之助をいの
今一度お勢のそでひかえて打附うちつけに掻口説かきくどく外、他に仕方もないが、しかし、今の如くに、こう齟齬くいちがッていては言ったとて聴きもすまいし、また毛を吹いてきずを求めるようではと思えば
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)