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手端
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てさき
ふりがな文庫
“
手端
(
てさき
)” の例文
夕陽の落ちたばかりの
長良川
(
ながらがわ
)
の
磧
(
かわら
)
へ四人
伴
(
づれ
)
の
鵜飼
(
うかい
)
が出て来たが、そのうちの二人は二羽ずつの鵜を左右の
手端
(
てさき
)
にとまらし、
後
(
あと
)
の二人のうちの一人は
艪
(
ろ
)
を肩にして
赤い土の壺
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
壮
(
わか
)
い男が
松明
(
たいまつ
)
を
点
(
つ
)
けてその
明
(
あかり
)
を
俎
(
まないた
)
の上におとしていた。顎髯の男は魚の腹へ庖丁がとおったので、
手端
(
てさき
)
をさし入れて
腸
(
はらわた
)
を引きだした。と、その中からころころと出たものがあった。
岩魚の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
愛卿は趙を送って岸へ出て、離れて往く舟に向って白い小さい
手端
(
てさき
)
を見せていた。
愛卿伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
……黄いろな夕陽の光が松原の外にあったが春の日のように空気が湿っていて、顔や
手端
(
てさき
)
の皮膚がとろとろとして眠いような日であった。彼は松原に沿うた
櫟林
(
くぬぎばやし
)
の中を縫うている
小路
(
こみち
)
を抜けて往った。
蟇の血
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
いや、どういたしまして、私は獣でも来て嘗めたと思いましたから、払い除ける拍子に、何か
手端
(
てさき
)
に触りましたから、一生懸命に掴んで見ますと、それがお嬢さんの手でした、私こそ寝ぼけてて、お嬢さんを
狼の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
源の
手端
(
てさき
)
に少女の
細
(
ほっ
)
そりとした手が触れた。
緑衣人伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
女の眼は
絡
(
から
)
みあっている哲郎の
手端
(
てさき
)
へ来た。
青い紐
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭