“懸崕”の読み方と例文
読み方割合
けんがい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不図ふとがついてると、下方したながるる渓流たにがわ上手かみては十けんあまりの懸崕けんがいになってり、そこにはばさが二三けんぐらいのおおきな瀑布たきが、ゴーッとばかりすさまじいおとてて
禿山はげやまで、いただきには樹木も無い。草花が所々懸崕けんがいの端に咲いてゐる。私の傍には二人の小兒こどもが居た。
(旧字旧仮名) / 吉江喬松吉江孤雁(著)
門前の小径はたちまちにして懸崕けんがいいただきに達しひもの如く分れて南北に下れり。崕下に人家あり。鶯谷は即このあたりをいふなるべし。さるにても南畝が遷喬楼せんきょうろうの旧址はいづこならむ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)