惡巧わるだく)” の例文
新字:悪巧
をしまずなげきしが偖ては前夜の夢は此前兆ぜんてうにて有りけるか然し憑司殿か案内こそ心得ぬ豫て役人をこしらへての惡巧わるだくみか如何せんとひとり氣を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
錢形の平次とか何んとか、江戸の町人どもは大層なことに言ふけれど、いざとなれば、小盜人こぬすつとほどの智惠もあるまい。人でも殺さうといふ、太い野郎の、惡巧わるだくみを
殘念ざんねんに存じいかりの餘り打捨うちすてんと思ひつめたる事由迄ことがらまで委細ゐさいに申立たり又久兵衞は己れが惡巧わるだくみを押隱おしかく是非々々ぜひ/\百兩の云懸いひがかりを通して文右衞門を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
番頭の周助は五十年配のしたゝか者で、商賣には拔け目がないといふ評判ですが、主人の財産を殖やすと同じりつで、自分の貯蓄ちよちくも殖やして行く外には、さして惡巧わるだくみがあらうとも思はれません。
みなことわり其宵ば部屋に差向さしむかひ伯父長庵が惡巧わるだくみ何と御わびの仕樣もなく私しまでさぞにくしと思すらん然はさりながらゆめにだも知らぬ此身の事なればたゞ堪忍かんにん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)