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いたづらもの
ふりがな文庫
“
悪戯者
(
いたづらもの
)” の例文
この
悪戯者
(
いたづらもの
)
の考へでは女に対する仕打は笑ふか、忘れるかしてさへゐればそれでいいので、涙を
零
(
こぼ
)
すなどは贅沢な沙汰に過ぎなかつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あの
挿話
(
エピソード
)
は誰に聞かしたつて腹を
擁
(
かか
)
えるだろう、この
悪戯者
(
いたづらもの
)
はその翌日看守長から鹿爪らしく呼び出された、それはかうだ。
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
級
(
クラス
)
の中で一番の
悪戯者
(
いたづらもの
)
だと睨まれてゐるのは一郎自身にもよく解つてゐるので、先生と口をきく時は叱られるときより他には決して無かつたので。
悦べる木の葉
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
と云つて力三は
悪戯者
(
いたづらもの
)
らしくそれを見せびらかしながらひねくつて居る。お末はふと棚の隅から
袂糞
(
たもとくそ
)
のやうな塵をかぶつたガラス壜を三本取出した。
お末の死
(新字旧仮名)
/
有島武郎
(著)
鼠の
外貌
(
そつぽう
)
がこの
悪戯者
(
いたづらもの
)
に似てゐるのは、飛んだ
幸福
(
しあはせ
)
で、名もない、ちんちくりんな野鼠までが長い口髯を
捻
(
ひね
)
りながら、象を
脅
(
おど
)
かす事が出来るのだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
悪戯者
(
いたづらもの
)
の児守さへ、けふは下から
真面目顔
(
まじめがほ
)
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
象はこの
悪戯者
(
いたづらもの
)
が背に這ひ上つたと気がつくと、鼻を
揮
(
ふ
)
りまはして、大暴れに暴れ出すが、chacanas はそんな事には少しも驚かない、象が怒れば怒るほど
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「そやつたら、
私
(
あて
)
喜んで出まんがな。」
悪戯者
(
いたづらもの
)
の延若は鴈治郎の困るのが面白さに一膝前へ乗り出して来た。そして喜剣と岡平と九太夫とをごつちやにしたやうな表情をしながら鴈治郎に言つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
あの爺さんに似たり寄つたりの
悪戯者
(
いたづらもの
)
だと見えて、象が昼寝でもしてゐると、あの長い鼻を伝つて、ちよろちよろと
背
(
せな
)
に駈けのぼり、
錐
(
きり
)
のやうな鋭い爪でもつて皮に傷をつけ、そこから毒を
注
(
さ
)
して
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それを見た
悪戯者
(
いたづらもの
)
の
実川
(
じつかは
)
延若は、黙つてはゐなかつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
戯
常用漢字
中学
部首:⼽
15画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“悪戯”で始まる語句
悪戯
悪戯盛
悪戯児
悪戯好
悪戯心
悪戯気
悪戯書
悪戯小僧
悪戯子
悪戯許