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『悦べる木の葉』
ふりがな文庫
『
悦べる木の葉
(
よろこべるこのは
)
』
一郎は今迄しきりに読んでゐた書物から眼を放すと、書斎の窓を開いて庭を眺めた。——冬枯の庭は、どの木も寒さうに震へてゐるかのやうに見えた。南天の実の紅色だけが僅かな色彩で、冬の陽に映えてゐるばかりだつた。空はよく晴れてゐて、時たま何処かで百舌 …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「少年 第二〇九号(新年号)」時事新報社、1920(大正9)年12月8日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約6分(500文字/分)
朗読目安時間
約10分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
先方
(
むかふ
)
定
(
きま
)
級
(
クラス
)