トップ
>
悍
>
かん
ふりがな文庫
“
悍
(
かん
)” の例文
今は初々しくはにかんでいるこの女もたちまち
悍
(
かん
)
婦に変じて私の自由を奪うだろうという殺風景な観察すら下していた。
髪
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「よくそれにお目がとまりました、その辺がここでは
逸物
(
いちもつ
)
でございましょうな、牧場の方へ参ると駒で一頭、ややこれに似た
悍
(
かん
)
の奴がござりまするが」
大菩薩峠:12 伯耆の安綱の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
牧は特に
悍
(
かん
)
と称すべき女でもなかったらしいが、とにかく三つの年上であって、
世故
(
せいこ
)
にさえ通じていたから、くみが
啻
(
ただ
)
にこれを制することが難かったばかりでなく
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
また不思議にこの捨松は馬をあつかうことが上手で、まだ年もいかない癖に、どんな
悍
(
かん
)
の強い馬でも見ごとに鎮めるというので、大勢の
馬飼
(
うまかい
)
のなかでも褒め者になっている。
青蛙堂鬼談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
驢は荷を負うて
最
(
いと
)
粗
(
あら
)
い
途
(
みち
)
を行くに、辛抱強くて疲れた気色を見せず。ニービュールが、アラビアで見た体大きくて、
悍
(
かん
)
の善い驢は、旅行用に馬よりも
優
(
まさ
)
れば、したがって価も高い由。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
▼ もっと見る
わたしの馬は、むく毛の若い黒馬で、脚も
丈夫
(
じょうぶ
)
だし、
悍
(
かん
)
も相当つよかった。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
「殿、この馬は
悍
(
かん
)
が強すぎて私には手に負えませぬ」
現代語訳 平家物語:08 第八巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
悍
漢検1級
部首:⼼
10画
“悍”を含む語句
精悍
慓悍
剽悍
悍気
悍馬
勇悍
精悍無比
悍勇
慄悍
悍婦
悍悪
悍戻
鷙悍
剽悍無比
鷙悍驁雄
精悍精悍
驍悍勁厲
驕悍
猛悍
摯悍
...