恰好かくかう)” の例文
つれなされ上野うへの成共なりとも隅田すみだ成ともお心任せの方へ至り終日お遊び爲されませ和吉も今年ことしは十四なれば貴君あなたのおともには恰好かくかううれしき餘り忠義の忠兵衞己れ一にん饒舌廻しやべりまはし其座を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そのあし恰好かくかうわるさといつたらない。うつくしい、金魚きんぎよおよいでる尾鰭をひれ姿すがたや、ぴら/\と水銀色すゐぎんいろかゞやかしてねてあがるあゆなんぞの立派りつぱさには全然まるでくらべものになるのぢやあない。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
聞ながら行に年の恰好かくかう面體めんていの樣子尋ねさがす吾助にまぎれ非ざればたゞち掃部宿かもんじゆくの自身番にかゝりて委細くはしく尋ぬるに斯樣々々の人にて名は吾助と云者とはなしけるにぞ友次郎は足摺あしずりして我板橋をあとにして千住を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)