恥入はぢい)” の例文
さういつて淋しく笑ふと、女のやうな表情になるのを、徳松は、自分でもひどく恥入はぢいつて居る樣子です。
面當つらあてがましくどくらしい、我勝手われがつて凡夫ぼんぷあさましさにも、人知ひとしれず、おもてはせて、わたしたちは恥入はぢいつた。が、藥王品やくわうぼんしつゝも、さばくつた法師ほふしくちくさいもの。
雨ふり (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
客等きやくら立去たちさつてからも、かれ一人ひとり少時しばらく惡體あくたいいてゐる。しか段々だん/\落着おちつくにしたがつて、有繋さすがにミハイル、アウエリヤヌヰチにたいしてはどくで、さだめし恥入はぢいつてゐることだらうとおもへば。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)