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快氣
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こゝろよく
致させしに
胸先より
小腹の邊りへ一二
鍼打や
否や立所に全快致しけり勇右衞門は
持病ゆゑ
寒暖に付て
發る時は急に
治まらぬ症なるに城富の
鍼治にて早速
快氣なりける故大いに喜び紙に
包て金二百疋を
して何になりとも
有付せんと思へども新藤夫婦とも此程病氣
付永々煩ひしが六十日程立て
漸々快氣なりしかば新藤に向ひ偖御前樣方は
何迄も
只々安閑としては
居られまじ殊に此程の御病氣にて
預りの金も多分御遣ひ成れしかば
先何道なりと
世帶を