御許みもと)” の例文
ここに大長谷の王の御許みもとに侍ふ人ども、「うたて物いふ御子なれば、御心したまへ。また御身をも堅めたまふべし」とまをしき。
今父なる神の御許みもとにかえろうとして、何よりもまずイエスの心にかかったものは、己が敵を赦すことでありました。
そうなれば皆さんも心から同情して、『主よ、この罪の天使はふたたび御許みもとに還ろうとしております……』
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
この新しい会堂で最初のミサを聞いたとき、ダリヨは床の上に伏して歓びの涙を流し、地上の望みはもう達せられた、御意みこころのままに、何時にても御許みもとに召し給え、と云ったという。
鎖国:日本の悲劇 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
わたくしどもはまった雛子ひなこちいさなみちびかれて神様かみさま御許みもとちかづくことができたのでございます。わたくしがこちらの世界せかいへまいるときにも、真先まっさきにむかえにてくれたのは矢張やはりあのでございました。
われは此石の下に、唯だ一團の塵を留むるのみなるを知る、アヌンチヤタが魂の聖母マドンナ御許みもとに在り、その影の我胸中に在りて、此石の下なる塵のわが執着すべき價あるものにあらざるを知る。
〔脇を扇ぎて〕翼を動かして、即ち神の御許みもとに飛行きて
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すなはちその若日下部の王の御許みもとにいでまして、その犬を賜ひ入れて、詔らしめたまはく、「この物は、今日道に得つるめづらしき物なり。かれ妻問つまどひの物
何とかしてイエスを亡ぼそうとたくらんだのですが、群衆はイエスを慕うてその御許みもとに集まったのです。
〔たふとき目的〕神の御許みもとにいたる事
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
このお話のあった直後、十二弟子のうちヤコブ、ヨハネ、兄弟がそっと御許みもとに来て