“御取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おと33.3%
おとり33.3%
おんと33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「大丈夫だから、御取おとんなさい」としつかりしたひくい調子で云つた。三千代はあごえりなかうづめる様にあとへ引いて、無言の儘右の手を前へした。紙幣は其うへに落ちた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
いまぶんにてじようさまと御祝言ごしうげん御家督ごかとくひきつぎはやはやきおとしにはあるまじくと大賛成おほさんせいに候、さだめしさだめし其地そのちにはあそばしかけの御用事ごようじ御座ござ候はんしかるべく御取おとりまとめ
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
先きには道具とおおせられ候故、武家の表道具を御覧に入れたり、茶器ならば、それも少々持合せ候とて、はじめて御取おんといだしなされし由、御当家におかせられては、代々武道の御心掛深くおわしまし
興津弥五右衛門の遺書 (新字新仮名) / 森鴎外(著)