後生こうせい)” の例文
「お前は後生こうせいじゃ。それに一度も拙僧にものを訊ねないというのには、何か子細があろう。差支えなくば、聞かしてはくれまいかの。」
青年の思索のために (新字新仮名) / 下村湖人(著)
後生こうせいを口にすること、一派の癖のやうになりぬ。りくに汽車あり、海に汽船あり、今や文明の世の便利を主とすればなるべし。
青眼白頭 (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
蕉門しょうもんの著書といへども十中八、九は誤謬ごびゅうなり。その精神は必ずしも誤謬ならざるも、その字句はその精神を写す能はずして後生こうせいまどいを来す者比々ひひ皆これなり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
この穀屋の後家さんが関で、それに続いちゃ、あの嘉助があまのお蘭さんだなあ。あのお蘭さんなら、イヤなおばさんのあとはつげらあ、後生こうせいおそるべしだなあ。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
願くば一生後生こうせいを云はず、紛々ふんぷんたる文壇の張三李四ちやうさんりしと、トルストイを談じ、西鶴さいかくを論じ、或は又甲主義乙傾向の是非曲直を喋々てふてふして、遊戯三昧ざんまいきやうに安んぜんかな。(五月二十六日)
ああいう人の方が後生こうせいおそるべしだと良人やども申しておりました。この節の才子といわれる人はぐ物を覚えて直ぐ忘れて勉強という事をしませんから学校を出るとその先は進歩しません。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
叱らぬのはそれだけ親切が足らぬのじゃあの児は天性芸道に明るくさとりが速いから捨てて置いても進む所までは進む本気でたたんだらばいよいよ後生こうせいおそろしい者になり本職の弟子共が困るであろう
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「古人は後生こうせい恐るべしと言いましたがな。」
戯作三昧 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「古人は後生こうせい恐るべしと云ひましたがな。」
戯作三昧 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)