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引添
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ひきそひ
取せ急がし立れば幼稚の
習ひ
錢を貰ひし
嬉しさに初の
不平も
何處へやら
後に
引添出行きつ音羽の村へ
差掛り七丁目まで來りければ
確に
茲等と忠兵衞が
歩行ながら
四邊を見たりぬ
下て居給へり
元來巧し事なれば天一坊の乘物も此日は此長持に
引添て來り天一坊は駕籠の中より
聲を
懸酒井殿
乘打御免と云捨て
馳拔ければ思はずも雅樂頭殿には天一坊にまで下座を
力と頼みて夜道をも子故の
闇にたどりつゝ三次が後に
引添歸らぬ旅路へ赴むくと虫が知らすか
畔傳ひつたはる因果の
耳元近く淺草寺の鐘の音も
無常を告る
後夜の聲かねて覺悟の早乘三次
長脇差を