幸手さつて)” の例文
さても重四郎は幸手さつてを立出で一先江戸表へ來りて處々しよ/\見物けんぶつなさんと十五六日も逗留とうりうして上野淺草吉原兩國芝増上寺其外そのほか處々を見歩行みあるき或日又本町通りを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
幸手さつて栗橋くりばし古河こが間々田まゝだ……のむかし語呂合ごろあはせおもす。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
見れば扇子一本おちてあり藤兵衞手に取あげ能々よく/\見るに鐵扇てつせんにて親骨に杉田すぎた三五郎と彫付ほりつけ有りし故掃部大いにいかり然らば是は幸手さつての三五郎が所業しわざちがひし今西の方へ駈出かけだしてゆく人影ひとかげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
打けるにウンと言て其まゝ悶絶もんぜつなせしかば茂助は驚き先生せんせい苛酷ひどいことをされたり夫では爰には居ぬにちがひも有めへかたき幸手さつての三五郎と知れてゐるからは先々親分の死骸を葬り相手に油斷を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)