差免さしゆる)” の例文
追返おひかへし不實のうへとがなき者を盜賊人殺と麁忽そこつうつたへをなすことはなはだ以て不屆ふとゞきなり屹度きつと曲事きよくじに申付べき所なれども娘菊が孝貞かうていに免じ汝が越度をちど差免さしゆるすなり落着らくぢやくの後は娘菊を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
御免下されなば御吟味すぢも早く御分りに相成申べしと申たてけるに大岡殿其儀は何成なになりくるしからず差免さしゆるすとありしかば無量庵はすこし白洲の方に向ひコレ九郎兵衞定めて愚僧ぐそう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
差免さしゆるすとは相成ず然るを強て申立ること其方は町人の身故に公儀おかみの御定法を相わきまへぬ所なり得手えて勝手かつて而已のみ申立るなり如何樣汝が願ひに及べばとて天下の御定法には替難かへがたしと申さるゝを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)