“差付”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さしつ66.7%
さしつく33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人はここで又もや組討くみうちを始めたが、若い重太郎は遂においたる父を捻伏ねじふせた。彼は母のかたきと叫びつつ、持ったる洋刃ないふを重蔵ののど差付さしつけたのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「はい。よく御覧なさい。」と以前の女が差付さしつける雑誌の挿絵。見れば、縁側に腰をかけている夫人風の女の姿で、「名士の家庭。」「創作家清岡進先生の御夫人鶴子さまのお姿。」
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
此時役人は富右衞門に向ひなんたしかに承知したか彌々いよ/\白状の趣きに相違さうゐなくば口書こうしよ爪印つめいん致せと右の口書を富右衞門の前へ差付さしつくるに富右衞門是を見て殘念ざんねん至極しごくに思ひ心中煮返にえかへるが如き涙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)