小風呂敷こぶろしき)” の例文
老母ばあさんかまへてゞもたやうに小風呂敷こぶろしきつゝみいて手織ておりのやうにえる疎末そまつ反物たんものして手柄相てがらさうせた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
或る玩具おもちゃこしらえ、それを小風呂敷こぶろしきに包んで縁日へ出て売り初めたのです。
「ハ……。たしかに、小風呂敷こぶろしきに包んで、机の上に、おいたはずですが」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
押入おしいぐつてなにやらの小風呂敷こぶろしき取出とりいだし、これは此子このこ寐間着ねまきあはせ、はらがけと三じやくだけもらつてゆきまする、御酒ごしゆうへといふでもなければ、めての思案しあんもありますまいけれど、よくかんがへてくだされ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)