小貫こざね)” の例文
かぶとよろいの華やかさは云わずもがな、黄金こがね太刀たち白銀しろがね小貫こざね矢壺やつぼや鞍にいたるまで、時代の名工が意匠いしょうすいらした物ずくめであった。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
炎天を、騎行きこうして来たので、鎧のかわ小貫こざねけきっていた——大汗にまみれて彼は今、ようやくたどり着いた田楽狭間でんがくはざまの芝山で駒の背から降りた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
具足の小貫こざね、装剣のかざり、馬具の小金物、何くれとなく飾金の職人の手にかける金銀の細工物はここでやっている。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
惜しむらくは謙信も、おどしきん小貫こざねなど、源平武者の華やかなりし時代に生れなかったことだ。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
犬千代のよろいは華やかだった。小貫こざねからおどしまで新しいので、燦爛さんらんと眼を射る。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、小貫こざねきたえは良し、義元も剛気、かッと開いた口が
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)