“小嶺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちひさきたふげ40.0%
おみね20.0%
こみね20.0%
せうれい20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時は十二月のはじめなりしが数日の雪も此日はれたれば、両人かたをならべてこゝろのどかにはなしながらすでつかの山といふ小嶺ちひさきたふげにさしかゝりし時、雪国のつねとして晴天せいてんにはか凍雲とううんしき
足柄の真間の小菅を踏み、箱根のろのにこ草をなつかしみ寝て相模さがみへ出た。白波の立つ伊豆の海が見ゆる。相模小嶺おみねを見過し、真砂余綾よろぎの浜を通り、岩崩いわくえのかげを行く。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
此城堅固に構へて、広大なること西は富士と小嶺こみね山つゞきたり。この山の間には堀をほり、東西へ五十町、南北へ七十町、廻りは五里四方。
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
今迄越えて来た山と山との間の路が地図でも見るやうに分明はつきり指点せらるゝと共に、この小嶺せうれいふさがれて見得なかつた前面の風景も
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)