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寢入
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ねいり
次の間に
寢入し
風の吉兵衞は
委く聞取り扨こそ案に
違はざりし山賊の
張本なりけり
斯深々と
穽の内に落し身の
今更迯とも
迯さんや去乍ら大望のある身を
窺へば
晝の
疲かすや/\と
休み
寢入居り夜具の上より
床も
徹れと氷の
刄情なくも只一
突女は
苦痛の聲も得立ず
敢なくも
息絶たれば
仕濟したりと
床の下より
件の
服紗包を
見れば
連の男見えぬ故扨こそ奴つに相違なし今に
取押呉れんと
空鼾きをかき
熟寢入し體に
持成ば曲者は仕濟したりと彼胴卷を
解てそろり/\と引出すゆゑ半四郎は少し
體を