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しゅせんど
ふりがな文庫
“
守銭奴
(
しゅせんど
)” の例文
旧字:
守錢奴
人は、私の
守銭奴
(
しゅせんど
)
ぶりに、
呆
(
あき
)
れて、
憫笑
(
びんしょう
)
をもらしているかも知れないけれど、私は、ちっとも恥じていない。私は、無理をしたくないのだ。
春の盗賊
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
屋根裏の
守銭奴
(
しゅせんど
)
、畑柳庄蔵だ。おれは歓声を上げた。早速あいつの裏をかいて、屋根裏に昇り、一思いに絞め殺してしまった。
吸血鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
友人のA——では分らないが、
高利貸
(
こうりがし
)
のA——と云えば誰知らぬ人はあるまい。友人は彼の一人息子なのだ。高利貸のA——は人も知る通り、代表的の
守銭奴
(
しゅせんど
)
だ。
急行十三時間
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
矢崎は明治十九年の十月には処女作『
守銭奴
(
しゅせんど
)
の
肚
(
はら
)
』を公けにし、続いて同じ年の暮れに『ひとよぎり』を出版し、二葉亭に先んじて
逸早
(
いちはや
)
く
嵯峨
(
さが
)
の
屋
(
や
)
お
室
(
むろ
)
の文名を成した。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
彼は浪費家であるけれども、根は
吝嗇
(
りんしょく
)
で、つまりキンケン
力行
(
りっこう
)
の世人よりもお金を惜しみ物を惜しむ人間の執念を恵まれているのだが、
守銭奴
(
しゅせんど
)
の執念をもちながら浪費家だ。
オモチャ箱
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
▼ もっと見る
清岡は駒田の事を
爪
(
つめ
)
に火をともす流儀の古風な
守銭奴
(
しゅせんど
)
だと思っている。
つゆのあとさき
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
白痴、幽霊、
守銭奴
(
しゅせんど
)
、狂犬、ほら吹き、ゴザイマスル、雲の上から小便。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
そして彼女は、今時余り聞かぬ話だけれども、
守銭奴
(
しゅせんど
)
の心理は、古今東西を通じて同じものと見える、表面的な銀行預金の外に、莫大な現金を自宅のある秘密な場所へ隠しているという噂だった。
心理試験
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
けれども青砥は、決して
卑
(
いや
)
しい
守銭奴
(
しゅせんど
)
ではない。質素倹約、
清廉
(
せいれん
)
潔白の官吏である。
一汁
(
いちじゅう
)
一菜
(
いっさい
)
、しかも、日に三度などは食べない。一日に一度たべるだけである。それでもからだは丈夫である。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
股野は両親も兄弟もなく、孤独な
守銭奴
(
しゅせんど
)
だったから、こういう際に電報で呼び寄せるような親しい親戚もなかった。うちとけた友人も少なく、強いて云えば克彦などが最も親しい間がらであった。
月と手袋
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
ある
守銭奴
(
しゅせんど
)
のような老人が、盗難を恐れる余り、そんな妙な家を建てたのですが、全体が土蔵造りで、窓にも縁側にもすっかり鉄板張りの戸がついていて、その上に城郭のような高い土塀を囲らし
悪魔の紋章
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
“守銭奴”の解説
『守銭奴』(しゅせんど、仏語原題: ''L'Avare'' )は、モリエールの戯曲。1668年発表。パレ・ロワイヤルにて同年9月9日初演。
(出典:Wikipedia)
守
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
銭
常用漢字
小6
部首:⾦
14画
奴
常用漢字
中学
部首:⼥
5画
“守”で始まる語句
守
守宮
守護
守袋
守刀
守護神
守衛
守人
守役
守山