“子女(しじょ)” の例文
このオキナグサは山野(さんや)の向陽地(こうようち)に生じ、春早く開花するので、子女(しじょ)などに親しまれ、その花を採(と)って遊ぶのである。葉は花後(かご)に大きくなる。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
心と体とを別に考うることはすでに身を売る時より行(おこな)わるる議論で、良家の子女(しじょ)が泥水(どろみず)に入る時も、たとえ体(からだ)は畜生(ちくしょう)同然になるも、心は親のため、主人のため
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
後(のち)また数旬を経(へ)て、先生予を箱根(はこね)に伴(ともな)い霊泉(れいせん)に浴(よく)して痾(やまい)を養わしめんとの事にて、すなわち先生一家(いっか)子女(しじょ)と共に老妻(ろうさい)諸共(もろとも)、湯本(ゆもと)の福住(ふくずみ)に寓(ぐう)すること凡(およそ)三旬、先生に陪(ばい)して或は古墳(こふん)旧刹(きゅうさつ)を探(さぐ)り
都(みやこ)の子女(しじょ)として至って平民的な彼等も流石に羞(はず)かしそうな笑止(しょうし)な顔をした。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
折節(おりふし)ロンドンの子女(しじょ)は春のさかりの梨(なし)の花や日本から移された桜の花の咲いておる中に三々五々歩を運んでおりましたが、その光景が日本の花の盛りに見る感じとはどことなく違っておりました。
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)