失錯しくじ)” の例文
去年手前てめえの所へごたつきに往って失錯しくじったので、おふくろも口惜しがって居るから、手前てめえがおえいと墓参はかめえりに往ったけえり道でおえいをさらおうと思ったら
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
卯平うへい悲慘みじめ燒小屋やけごやおもふと、自分じぶん與吉よきちとも失錯しくじつたことが自分じぶんくるしめてひどつらかつた。かれにはかしかめた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
孝「ヘイ、これは殿様どうしてこゝへ、わたくしがこんなに喧嘩をしたのを御覧遊ばして、又私が失錯しくじるのですかなア」
それじゃアお前は飯島様を失錯しくじりでもしたか、どうも尋常たゞの顔付ではない、お前は根が忠義の人だから、しくじってハッと思い、腹でも切ろうか、遠方へでもこうと云うのだろうが