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天象
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てんしょう
ふりがな文庫
“
天象
(
てんしょう
)” の例文
「易といっても、わしのは
心易
(
しんえき
)
、いや
霊易
(
れいえき
)
といおう。地相、水相、また、
天象
(
てんしょう
)
など考えあわせ、じっと、目をつむったら、あの山に行けと
卦
(
け
)
が出た」
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
諒闇
(
りょうあん
)
の黒布を瞬く間に全天に
覆
(
おお
)
うたり、
摩天
(
まてん
)
の
白銅塔
(
はくどうとう
)
を見る間に築き上げては
奈翁
(
なぽれおん
)
の雄図よりも早く
微塵
(
みじん
)
に打崩したり、日々眼を新にする雲の
幻術
(
げんじゅつ
)
天象
(
てんしょう
)
の変化を、出て見るも好い。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その
天象
(
てんしょう
)
を見て不成功を恐れたという章句をあてつけにゆるやかに口ずさんだ。
源氏物語:10 榊
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
然れども日本の気候と
天象
(
てんしょう
)
と
草木
(
そうもく
)
とは
黒潮
(
こくちょう
)
の流れにひたされたる火山質の
島嶼
(
とうしょ
)
の存するかぎり、永遠に初夏晩秋の
夕陽
(
せきよう
)
は
猩々緋
(
しょうじょうひ
)
の如く赤かるべし。永遠に
中秋月夜
(
ちゅうしゅうげつや
)
の
山水
(
さんすい
)
は
藍
(
あい
)
の如く青かるべし。
浮世絵の鑑賞
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
一角の密雲がくずれると、一天すべて激変の相を呈しだすのが
天象
(
てんしょう
)
のつねであり、地上の自然
均等
(
きんとう
)
である。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
然れども日本の気候と
天象
(
てんしょう
)
と
草木
(
そうもく
)
とは
黒潮
(
こくちょう
)
の流れにひたされたる火山質の
島嶼
(
とうしょ
)
の存するかぎり、永遠に初夏晩秋の
夕陽
(
せきよう
)
は
猩々緋
(
しょうじょうひ
)
の如く赤かるべし。永遠に
中秋月夜
(
ちゅうしゅうげつや
)
の
山水
(
さんすい
)
は
藍
(
あい
)
の如く青かるべし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「それこそ、漢朝の宗親たるわが君が、進んで漢の正統を継ぐべきであると、天の啓示されたものにちがいない」と云い
囃
(
はや
)
し、また何事につけ
天象
(
てんしょう
)
を例にひく者たちは
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
陣の中央はこれ
天象
(
てんしょう
)
の太陽
座
(
ざ
)
、すなわち、武田伊那丸の大将座、
陰陽
(
いんよう
)
脇備
(
わきぞな
)
え、
畳備
(
たたみぞな
)
え、
旗本
(
はたもと
)
随臣
(
ずいしん
)
たち
楯
(
たて
)
の如くまんまんとこれをかこみ、
伝令
(
でんれい
)
旗持
(
はたも
)
ちはその左右に、
槍組
(
やりぐみ
)
、
白刃組
(
はくじんぐみ
)
、弓組をせんとうに
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“天象”の意味
《名詞》
天 象(てんしょう)
天体の現象。
空模様。
(出典:Wiktionary)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
象
常用漢字
小5
部首:⾗
12画
“天象”で始まる語句
天象篇