ふと)” の例文
また一のうるはしき聲あかるき空をわけて流れぬ、是に於てか我は正しき憤りよりエーヴァの膽のふときを責めたり 二二—二四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
したなあ。奥さん犬のふとやつを是非一丁飼いなさい。——猫は駄目ですばい、飯を食うばかりで——ちっとは鼠でもりますか
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
龍馬が常に云つていました、おれは若い時親に死別れてからはお乙女とめあねさんの世話になつて成長ふとつたので親の恩より姉さんの恩がふといつてね。
千里駒後日譚 (新字旧仮名) / 川田瑞穂楢崎竜川田雪山(著)
彼は死にしより以來このかたかくのごとく歩みたり、また歩みてやすらふことなし、凡て世にきものあまりにふとき者かゝる金錢かねを納めてあがなひしろとす。 一二四—一二六
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
左の方にて彼と並ぶは、きもふとく味へるため人類をしてかゝるにがさを味ふにいたらしめし父 一二一—一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)