大鋸おほのこぎり)” の例文
更にとゞめまで刺されてをり、尚ほ變つて居るのは、その死骸の側に、大鋸おほのこぎりが一梃、血まで塗つて置いてあることだつたのです。
この根際ねぎはひざをついて、伸上のびあがつてはろし、伸上のびあがつてはろす、大鋸おほのこぎり上下うへしたにあらはれて、兩手りやうてをかけた與吉よきち姿すがたは、のこぎりよりもちひさいかのやう。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
雪凍りてかたきゆゑ雪を大鋸おほのこぎりにて(大鋸○里言に大切だいぎりといふ)ひきわりてすつる。
木挽こびき與吉よきちは、あさからばんまで、おなじことをしていてる、だまつて大鋸おほのこぎりもつ巨材きよざいもとひざまづいて、そしてあふいで禮拜らいはいするごとく、うへからきおろし、きおろす。
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
雪凍りてかたきゆゑ雪を大鋸おほのこぎりにて(大鋸○里言に大切だいぎりといふ)ひきわりてすつる。