大毒藥だいどくやく)” の例文
藥種屋 されば、其樣そのやう大毒藥だいどくやくをばたくはへてはをりまするが、マンチュアの御法度ごはっとでは、ったりゃ、いのちがござりませぬ。
きけば半兵衞も懇篤ねんごろに教へける中にはるはなして一段高き所につぼ三ツならべたり寶澤ゆびさし彼壺は何といふ藥種の入ありやとたづねければ半兵衞のいふやうあれこそ斑猫はんめう砒霜石ひさうせきと云ふ物なるが大毒藥だいどくやくなれば心して斯はとほくに離したりときいきもふとき寶澤はわざと顏を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ロミオ この黄金こがねつかはすぞ、これこそはひとこゝろ大毒藥だいどくやくぢゃ、おぬしりかぬるこの些末さまつなる藥種やくしゅよりもこの濁世ぢょくせでははるかおそろしい人殺ひとごろしをするもの。おぬしではうてわしこそはどくるのぢゃ。さらば。