トップ
>
夢魂
>
むこん
ふりがな文庫
“
夢魂
(
むこん
)” の例文
わが宿りたるは
恰
(
あたか
)
も木曾川の流に沿ひて、
室
(
へや
)
よりはその流の髣髴を見ることを得ざれども、水聲は近く枕に通ひて、
夢魂
(
むこん
)
極めて穩かなりき。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
はたしてそうならば、
睡眠
(
すいみん
)
中のいわゆる
夢魂
(
むこん
)
によっていわゆる
醒覚
(
せいかく
)
中の真意が
何処
(
いずこ
)
にありしかを
窺
(
うかが
)
うこともできる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
而
(
しか
)
して関翁の
夢魂
(
むこん
)
常に遊ぶキトウス山の西、石狩岳十勝岳の東、北海道の真中に当る方数十里の大無人境は、其奥の奥にあるのだ。翁の
迦南
(
カナン
)
は
其処
(
そこ
)
にある。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
それをしいて、物静かなうちに、午さがり頃から帝は小机に
倚
(
よ
)
って昼寝していた。そしていつかうつつないお姿だったが、とつぜん、
夢魂
(
むこん
)
を
醒
(
さ
)
まされたご容子で
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
海気は衣を
撲
(
う
)
って
眠
(
ねむ
)
り美ならず、
夢魂
(
むこん
)
半夜
誰
(
た
)
が家をか
遶
(
めぐ
)
りき。
突貫紀行
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
とっさに、彼女のうけた彼の唇は乾いていて火みたいに熱く、羞恥もゆるしておかない気短なあらあらしい動作は、たちまち彼女に
夢魂
(
むこん
)
のさけびをあげさせずに措かなかった。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
夢
常用漢字
小5
部首:⼣
13画
魂
常用漢字
中学
部首:⿁
14画
“夢”で始まる語句
夢
夢中
夢現
夢寐
夢幻
夢心地
夢想
夢路
夢殿
夢見