多数おおく)” の例文
旧字:多數
かれいますでにその死期しきせまったのをって、イワン、デミトリチや、ミハイル、アウエリヤヌイチや、また多数おおくひと霊魂不死れいこんふししんじているのをおも
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
彼らがのんどに氷を与えて苦寒に怖れわななかしめよ、彼らが胆に針を与えて秘密の痛みに堪えざらしめよ、彼らが眼前めさきに彼らがしたる多数おおく奢侈しゃしの子孫を殺して、玩物がんぶつの念を嗟歎さたんの灰の河に埋めよ
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ずいぶん多数おおく贔屓ひいきもあろう、その贔屓が、裁判所においてそのほうが虚偽に申し立てて、それがために罪なき者に罪を負わせたと聞いたならば、ああ、白糸はあっぱれな心掛けだと言ってめるか
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)