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外方
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そっぽ
ふりがな文庫
“
外方
(
そっぽ
)” の例文
今までにだって、
機
(
おり
)
を見ては何度となく意中を伝えてあるのだが、お妙はそのたびに
外方
(
そっぽ
)
を向いて、いつもつれない様子を見せて来た。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
憂愁を
湛
(
たた
)
えた清らかな
眼差
(
まなざし
)
は、細く
耀
(
かがや
)
きを帯びて空中を見ていたが、栖方を見ると、つと美しい視線をさけて
外方
(
そっぽ
)
を向いたまま動かなかった。
微笑
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
あの幼い人が先生の顔を見い見いして神経をつかっているのに、先生は路傍の人の態度で
外方
(
そっぽ
)
むいているじゃありませんか。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私はいつもこんなふうに考えていたのです——『私だということがわからんはずがない、だのに
外方
(
そっぽ
)
を向いて行く、なるほど九年の歳月は爭われんものだ』
永遠の夫
(旧字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
姿には異状はなかったが、様子に腑に落ちないところがあった。と云うのは鉄之進が眼をやった時、急に話を止めてしまって、揃って
外方
(
そっぽ
)
を向いたからである。
前記天満焼
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
▼ もっと見る
挨拶をしてるのに
外方
(
そっぽ
)
を向かれることもあるし、黙ってるのに丁寧な挨拶をされることもあった。両方うまく調子が合うことは稀で、大抵は気まずい思いが残った。
変な男
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
それから、小駅を二三通過する間、私達はお
互
(
たがい
)
の隅に坐ったまま、遠くから、時々視線をまじえては、気まずく
外方
(
そっぽ
)
を向くことを、繰返していた。外は全く暗闇になっていた。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
成程采女の社というのは鳥居だけが池に面して御本尊はツンと
外方
(
そっぽ
)
を向いている。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
さすがにテレて娘は桃色の布の端をひっぱりながら、
外方
(
そっぽ
)
を向いてる。——
ズラかった信吉
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
その間法水は
外方
(
そっぽ
)
を向いて、この室の異様な装飾を眺めていた。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
顔の筋肉などの
硬張
(
こわば
)
ったお増は、適当の
辞
(
ことば
)
も見つからずに、淋しい
笑顔
(
えがお
)
を
外方
(
そっぽ
)
へ向けたきりであったが、その目は細君の方へ鋭く働いていた。そして細君が何を言い出すかを注意していた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
と三輪さんがこれも水飴を頬張ったまゝ、
外方
(
そっぽ
)
を見ながら尋ねた。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
外
常用漢字
小2
部首:⼣
5画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“外”で始まる語句
外
外套
外面
外道
外出
外見
外国
外部
外聞
外濠