垂氷つらゝ)” の例文
仲冬のすゑ此人居間ゐまの二階にて書案つくゑによりて物をかきてをられしが、まどひさしさがりたる垂氷つらゝの五六尺なるがあかりにさはりてつくゑのほとりくらきゆゑ
妹の方は顔を赤くして話す様な内気な娘だが、瑞西スヰスで棒の様な垂氷つらゝを見たことなどを語ると姉の方が其れを訳して聞かせた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
軒下の垂氷つらゝと共にむねこほ
北村透谷詩集 (旧字旧仮名) / 北村透谷(著)
されど我国の人はおさなきよりなれたる事なればめづらしからず、垂氷つらゝ吟詠ぎんえいに入るものなし。右のつらゝあかりにさはるゆゑ朝毎あさごと木鋤こすきにてみな打おとさす。
我国の垂氷つらゝたぐふれば水虎すゐこ一屁いつひ也と心にをかしとおもひし事ありき*9