トップ
>
図会
>
ずえ
ふりがな文庫
“
図会
(
ずえ
)” の例文
わたしが新曲に取用いようと思い定めた題材は『江戸名所
図会
(
ずえ
)
』に記載せられた
浅草橋場采女塚
(
あさくさはしばうねめづか
)
の故事遊女采女が自害の事であった。
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
あの黒い小さな屋根の下で愛して頂戴ねと女給たちが歌っているのかと思うと不思議なくらいの名所
図会
(
ずえ
)
的情景である。
めでたき風景
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
日本橋通り一丁目の
須原屋茂兵衛
(
すはらやもへえ
)
の出版した『江戸名所
図会
(
ずえ
)
』を専門に
摺
(
す
)
った人で、奥村藤兵衛さんの
悴
(
せがれ
)
の藤次郎さん、……これがその東雲という方なんで
幕末維新懐古談:03 安床の「安さん」の事
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
これを美化すれば大磯の虎ともなり、詩化すれば関の小万ともなる。東海道名所
図会
(
ずえ
)
の第五巻に記して
曰
(
いわ
)
く
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
吾山の『物類称呼』を見ても、稲扱きを
畿内
(
きない
)
ではゴケタフシ、
越後
(
えちご
)
ではゴケナカセと謂うとある。その説明は『和漢三才
図会
(
ずえ
)
』に出ているのが最も要領を得ている。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
小説の史跡を論ずるのは極楽の名所
図会
(
ずえ
)
や竜宮の案内記を書くようなものだが、現にお里の
釣瓶鮨
(
つるべずし
)
のあとも今なお連綿として残り、樋口の十郎兼光の
逆櫓
(
さかろ
)
の松も栄え
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
余談に
亙
(
わた
)
りますが、その後『江戸名所
図会
(
ずえ
)
』を描いた
長谷川雪旦
(
はせがわせったん
)
が、ここのお茶屋で風景を写生して、謀反人と間違えられた——などという話の伝わっているところです。
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
太田道灌の「富士の高根を軒端にぞ見る」という歌は、余りに言い古されているとしても、江戸から富士を切り捨てた絵本や、
錦絵
(
にしきえ
)
や、名所
図会
(
ずえ
)
が、いまだかつて存在したであろうか。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
元八幡宮のことは『江戸名所
図会
(
ずえ
)
』、『
葛西志
(
かさいし
)
』、及び風俗画報『東京近郊名所図会』等の諸書に
審
(
つまびらか
)
である。
元八まん
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
綺堂先生が風邪かなんかで
臥
(
ふせ
)
っていた時、退屈のあまり、『江戸名所
図会
(
ずえ
)
』を
繙
(
ひもと
)
いていて、フトこれを舞台に、江戸末期の風物詩的な捕物を書いて見ようと思い付いたということである。
随筆銭形平次:12 銭形平次以前
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
日野の渡しの渡し守の小屋は、江戸名所
図会
(
ずえ
)
にある通りの天地根元造りです。
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
天明七年北尾政美が絵本『名所鑑』はこの種類中の先駆にして安政三年広重の描ける『狂歌江戸名所
図会
(
ずえ
)
』はその最終のものの
中
(
うち
)
最も見るべきものなるべし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
と言ってみたが、あいにく、ここにはその燕石雑志もない、三才
図会
(
ずえ
)
もない、どうも、この牛売リ損ネタ実例の出典に思い悩んでみても当りがつかないのであります。ついに神尾は一応断念して
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
委細は『風俗画報新撰東京名所
図会
(
ずえ
)
』第三十五編に詳である。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「米沢の吾妻山なんて名乗っても、米沢だけの天地では通るかも知れんが、他国の人に名乗り聞かせる場合には通らない、出羽の米沢の、謙信公の上杉家の、その家中の、何のなにがしと、お名乗りなさい、吾妻山なんていう山は名山
図会
(
ずえ
)
の中には無い」
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
『尾張名所
図会
(
ずえ
)
』後篇巻の七丹羽郡のくだりには
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“図会”の意味
《名詞》
図会(ずえ)
ある種類の図や絵画を集めたもの。
(出典:Wiktionary)
図
常用漢字
小2
部首:⼞
7画
会
常用漢字
小2
部首:⼈
6画
“図”で始まる語句
図
図々
図体
図星
図書
図画
図太
図柄
図面
図抜