四壁しへき)” の例文
ここもおなじような本棚ばかりの四壁しへきと、読書机とがあり、入口はない代りに、天井が馬鹿に高くつまり二階の天井は元来がんらいないので、三階の天井が二階の天井ともなり
階段 (新字新仮名) / 海野十三(著)
堂の四壁しへきにはミケランゼロ、ガレリヨ、マキアベリイとう芸術家、学者、政治家の墓が無数にある。ダンテのもあるが、真の墓はラヹンナにあつて此処ここのは名誉的空墓くうぼだ。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
右手より曹長先頭にて兵士一、二、三、四、五、登場、一列四壁しへきに沿いて行進。
饑餓陣営:一幕 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ポムペイのほろびた原因げんいん降灰こうはひにあることは、空中くうちゆうから寫眞しやしんでもわかるとほり、各家屋かくかおく屋根やね全部ぜんぶけてゐて、四壁しへき完備かんびしてゐることによつてもわかるが、西暦せいれき千九百六年せんくひやくろくねん大噴火だいふんかのとき
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)