問懸とひかく)” の例文
なししてまたこよひの事がらは如何なるわけ問懸とひかくるに吉之助は面目めんぼく無氣なげこたふる樣此程父吉右衞門國元くにもとより來り我等二千七八百兩のあなあけしを大いにいかり終に勘當かんだう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
尋ぬると云も不審いぶかしそれは置て兄君あにぎみ喜内樣にも澤井の父樣にも御機嫌きげんよきか物堅いお生れながらお兄樣は早三十にも成給へば御内方でも迎へ給ひしか樣子は如何にと問懸とひかくれば友次郎ももろともにたえて久敷古郷こきやうの樣子少しも早く聞度と云れて忠八兎や云ん角や云んとむねの中一人くるしめ居たりけり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)