トップ
>
唐輪
>
からわ
ふりがな文庫
“
唐輪
(
からわ
)” の例文
いま、見るうちに男の
生命
(
いのち
)
を、いいかい、心をよく静めて。——
唐輪
(
からわ
)
。(女の
童
(
わらべ
)
を呼ぶ)その鏡を。(女の童は、錦をひらく。手にしつつ)——
的
(
まと
)
、的、的です。あれを御覧。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その
間
(
あいだ
)
に、
白媼
(
しろうば
)
の
内
(
うち
)
を、私を膝に抱いて出た時は、
髷
(
まげ
)
を
唐輪
(
からわ
)
のように
結
(
ゆ
)
って、胸には玉を飾って、
丁
(
ちょう
)
ど
天女
(
てんにょ
)
のような
扮装
(
いでたち
)
をして、車を牛に曳かせたのに乗って、わいわいという
群集
(
ぐんじゅ
)
の中を
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
少しおくれて、
童男
(
どうだん
)
と
童女
(
どうじょ
)
と、ならびに、目一つの怪しきが、
唐輪
(
からわ
)
と
切禿
(
きりかむろ
)
にて、前なるは
錦
(
にしき
)
の袋に鏡を捧げ、
後
(
あと
)
なるは
階
(
きざはし
)
を
馳
(
は
)
せ
下
(
くだ
)
り、
巫女
(
みこ
)
の手より
梭
(
ひ
)
を取り受け、やがて、
欄干
(
らんかん
)
擬宝珠
(
ぎぼうしゅ
)
の左右に控う。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“唐輪”の解説
唐輪(からわ)とは、安土桃山時代ごろ兵庫や堺などの上方の港町の遊女に好まれた女髷。
当時の先進国であった明の女性の髷に取材したもので、前髪を真ん中で分けたのち髷は髪を頭上で纏め上げて二つから四つの輪を作ってから、根元に余った髪を巻きつけて高く結い上げる。
この髪型は女歌舞伎の芸人を書いた資料にも見られ、当時の若者に好評を博していたことがわかる。
(出典:Wikipedia)
唐
常用漢字
中学
部首:⼝
10画
輪
常用漢字
小4
部首:⾞
15画
“唐”で始まる語句
唐突
唐
唐紙
唐土
唐桟
唐櫃
唐草
唐辛子
唐人
唐黍