可致いたすべく)” の例文
日本人が皆日本固有の語を用うるに至らば日本は成り立つまじく、日本文学者が皆日本固有の語を用いたらば日本文学は破滅可致いたすべく候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
僕不敏といえども貴兄の奮励に従いわが生のあらん限り事に従わんことを神かけて誓約可致いたすべく候、末文に今一語申添もうしそえたきは
師を失いたる吾々 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
御書状拜讀仕候つかまつりそろと拙者の貴君の御世話可致いたすべくと決心候節、貴君の爲めにはかり候は、當地に於いて正當なる教育を受けられ、社會に益ある一人物となられ候樣にと希望候儀に有之これあり候。
猶々なほなほ此のやうのくるしき思を致候いたしさふらふて、惜むに足らぬ命の早く形付かたづ不申まをさざるやうにも候はば、いつそ自害致候てなりと、潔く相果て候が、はるかまし存付ぞんじつさふらへば、万一の場合には、やうの事にも可致いたすべく
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
時日刻限はいずれ確定次第御報可致いたすべくそうろう。まずは右当用迄匆々そうそう不一
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
歌につきても今まで大体を示すに忙しく細論するの機なく候ところ、「も」の字の実地論で候まま「理屈」ということをここに詳述可致いたすべく候。
あきまろに答ふ (新字新仮名) / 正岡子規(著)
ゆえに趣向の変化を望まば是非ぜひとも用語の区域を広くせざるべからず、用語多くなれば従って趣向も変化可致いたすべく候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
異論の人あらば何人なんぴとにても来訪あるよう貴兄より御伝え被下度三日三夜なりともつづけさまに議論可致いたすべく候。熱心の点においては決して普通の歌よみどもには負け不申もうさず候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
異論の人あらば何人なんぴとにても来訪あるやう貴兄より御伝へ被下くだされたく、三日三夜なりともつづけさまに議論可致いたすべく候。熱心の点においては決して普通の歌よみどもには負け不申候。
歌よみに与ふる書 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)