口尻くちじり)” の例文
島田にって弱々しく両肩のさがった小作りの姿と、口尻くちじりのしまった円顔まるがお、十六、七の同じような年頃とが
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
自分で怒っているうちに一そう激しく怒り出すのがこの人の性癖くせで、口尻くちじりを曲げてこう言い放った時、近江之介は、自らの憤怒ふんぬに圧倒されて、もはや口もけない様子だった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ふところ手のまま身構えていた身体をゆるめて、ちょいと、口尻くちじりに薄笑いを浮べた。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
島田しまだつて弱々しく両肩りやうかたさがつた小作こづくりの姿すがたと、口尻くちじりのしまつた円顔まるがほ、十六七の同じやうな年頃としごろとが、長吉ちやうきちをして瞬間しゆんかんあやふくベンチから飛び立たせやうとしたほどいとのことを連想せしめた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
皮肉に口尻くちじりを曲げて言いはなった左膳、足早に歩きだした。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)